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「翻訳」という言葉からは、多くの人が「小説や映像の翻訳」をイメージされると思います。
しかしこれらは翻訳という仕事の中でも、ごく僅かな華やかな部分だと言えます。
大半を占めるのは、マニュアルや技術資料、研究論文といった技術的な内容のものであり、これらは小説・映像などの翻訳が「文芸翻訳」「映像翻訳」と呼ばれるのに対して、「産業翻訳」あるいは「技術翻訳」などと呼ばれています。
この「産業翻訳」は、戦後急速な復興・成長を遂げたわが国の経済と共に発展してきました。従ってその歴史は浅く、未だに一産業としての地位を確立するには至っていません。
もともと翻訳者個人単位での請負仕事であった翻訳作業も、需要増加に伴い、徐々に会社形態による営業活動を行うようになりました。
(現在、日本国内で約2,000社の翻訳会社があるとされております。(社)日本翻訳連盟の翻訳白書による。)
しかし、経営規模としては翻訳者自身が営業業務をも行うといった小規模のものが大半であります。
産業翻訳は、あらゆる産業分野を対象にしていますが、業種別で需要が最も大きいと推定されているのは工業分野で、自動車・電機・機械・通信など日本経済を牽引するグローバル企業が対象になっています。
多くの翻訳会社でこの分野の翻訳を取り扱っており、また翻訳者の層が最も厚いのもこの分野であります。
このため、専門知識を要求される分野の一つでありながら、工業分野の翻訳は翻訳業界では比較的に一般的なものとして認識されており、競争も多く発生しています。
この他の専門分野としては医薬・特許・金融などの分野が挙げられますが、これらの分野を専門に扱う翻訳会社・翻訳者はまだいずれもそれほど多くはありません。
しかしそれらの分野の潜在需要は極めて大きいと推測されており、引き続き同分野への展開を指向する翻訳会社も増えることが予想されています。
いずれの分野についても、かつては翻訳作業部分の仕事だけを請け負うのが普通で、手書きの原稿やタイプ打ちした原稿を納品するだけでありましたが、近年の事務のOA化によってどの企業でもパソコンのワープロソフトを導入しており、プリント・アウトと共にデータによる納品も併せて行うのが一般的になってきています。そのため、PCやサーバなどについての設備投資を行ったりする必要も迫られているようです。
翻訳業界について、詳しくお知りになりたい場合は、
(社)日本翻訳連盟 http://www.jtf.jp まで |
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