スタッフ紹介

担当する翻訳者が十分能力を発揮できるよう
案件にあわせた強力な技術支援を行います

翻訳者

柳瀬 大輔

目標を見定めた翻訳体制

専門分野の翻訳品質には3段階があり、出版可能なレベルである「パブリッシャブル」を最上位に、わずかに手を入れるだけでパブリッシャブルとなる「エディタブル」、そしてネイティブが読むと違和感はあるものの意味は伝わる「アンダスタンダブル」が続きます。弊社では、達成可能でかつお客様にもご納得いただける品質として「エディタブル」レベルを目標とし、大規模案件にも滞りなく対応できる体制を目指しています。
弊社の翻訳体制の特徴は、例えば医薬品の承認申請のための文書であれば、目的をはっきり見定めつつ、分業で翻訳に取り組むことです。特に大型案件を引き受けた時は、まずはコンダクターのような役回りを果たす担当コーディネータと品質管理担当者が、どのような薬剤についてのドキュメントなのかなど全体を把握し、翻訳に役立つ補助資料を事前に作成します。必要な専門用語もリストアップされ、翻訳者は翻訳作業に集中することができるのです。
翻訳者は最終的には読者を意識しながら作業を行います。企業で資料として使用する文書、雑誌への投稿論文、厚生労働省への申請資料など、読者は案件によって様々です。特に医薬分野では、原文内容を完全に読み解く努力が必要となります。なぜなら、専門家の報告書などには同程度の経験者が読むことを想定して書かれたものもあり、そうでない読者の目線に立つと、翻訳の段階で言葉を補う必要が出てくる場合もあるからです。こうしたことを踏まえ、翻訳者の資質や素養に合わせ、専門的かつ客観的なアドバイスを行っています。

目標を見定めた翻訳体制

翻訳の付加価値を高める取り組み

医薬翻訳の付加価値を追求するとしたら、重要なことは、そのドキュメントの背景や目的まで十分把握した訳文を仕上げる技術力ではないでしょうか。例えば論文であれば、研究内容に興味を持って読み解く、あるいは新薬開発であれば、審査当局はどういう点に注目するか、具体的には薬剤の有用性、同種薬剤との比較などを念頭に原文の内容を把握することが、翻訳の価値の向上につながると考えます。
機械翻訳のテクノロジーが急速に進歩していますが、翻訳の最終工程である「対象となる読者に通じる訳文かどうかの判断」は、人の頭脳でしかできないことのように感じます。この最終工程を確実に行う技術を磨き、翻訳者の実力の向上をはかっていきたいですね。

プロフィール

翻訳者

柳瀬 大輔(やなせ だいすけ)

化学会社、製薬会社などを経て現職へ。生物系の研究に20年ほど従事、研究の傍ら翻訳スキルを習得。製薬会社で10年、翻訳会社で3年ほど翻訳やメディカルライティングに携わる。日本翻訳者協会医薬翻訳分科会運営委員。