ポストエディットってなに?機械翻訳や人手翻訳との違い

2023.11.29

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ポストエディットってなに?機械翻訳や人手翻訳との違い

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    翻訳会社に翻訳を依頼する時に耳にする「ポストエディット」。機械翻訳なの?人手翻訳なの?いまいちどのような作業なのかわからない・・・。この記事では、ポストエディットについてご紹介します。

    とらんちゃん

    とらんも最初はどんな作業かわからなかったんだ!この記事を読んで、とらんのアンテナのようにピンときてくれると嬉しいな!

    ポストエディットとは

    ポストエディットとは、機械翻訳(Machine Translation 、略してMT)の出力結果を人の目で確認して手直しをする作業です。PE(Post-Editing)と略すこともあります。

    ポストエディットが必要な理由

    近年では機械翻訳の精度も飛躍的に向上し、「機械翻訳だけで十分じゃないの?」と思われがちですが、機械翻訳には正確性や流暢さでは人手翻訳に劣るという欠点があります。機械が出力した翻訳文をそのまま使うことは誤訳や不自然な翻訳文につながるおそれもあるため、ポストエディット、つまり人による手直しが必要となります。

    機械翻訳だけでも問題ない場合

    ポストエディットの必要な場合がある一方、機械翻訳だけで十分な場合もあります。それは「書かれている内容がだいたい分かればいい」、「多少翻訳文が不自然でも書かれている内容は理解できる」というケースです。

    これらのようなケースでポストエディットを行うことは余計な工数や費用の発生につながってしまいます。用途によってポストエディットを行うのか、それとも機械翻訳だけで済ませるか、使い分けることが大切です。

    知っておきたい、ポストエディットのメリットとデメリット

    メリット

    1. 従来に比べて納期の短縮が可能
      人手翻訳では人間が原稿を丁寧に読み解いて理解し、適切な対象言語に翻訳していくため、時間がかかります。
      しかし、機械翻訳とポストエディットを組み合わせれば、機械翻訳が一瞬で出力した翻訳文を人間がチェック・修正していくため、作業工数を大幅に削減でき、従来よりもスピーディに翻訳を仕上げることができます。

    2. 文書の用途や目的に応じた適切な翻訳が可能
      機械翻訳は対象言語への置き換えに素早く対応できますが、文書の細かい背景や目的、作者の心情や専門用語を理解して翻訳することが苦手です。
      そのため人間が文書の背景や目的を正しく把握し、そのうえで機械翻訳の出力結果に適切な修正を加えていくことで、翻訳の品質を担保することが可能となります。

    デメリット

    • 手直しする範囲を事前に決めておく必要がある
      前述のとおり、機械翻訳は文書の細かい背景や目的の理解が苦手なため、出力結果に表記ゆれや文章間のつながりが不自然な場合もあります。これらの欠点を理解して、出力結果をどの程度まで手直しするかを事前に決めておく必要があります。

    翻訳センターのポストエディットの特長

    翻訳センターのポストエディットの主な特長は、以下の4点です。

    1. 用途に応じて作業者や作業範囲の変更ができる
    2. 専門知識を持った翻訳者を作業者に指名することができる
    3. 翻訳支援ツール(メモリや用語集)を併用できる
    4. 納期を短縮してコスト削減できる

    また、ポストエディットには「ライトエディット」と「フルエディット」があります。最低限のチェックと手直しで問題ない場合には「ライトエディット」、文書の背景や目的を正しく理解することが必要で、質の高い翻訳が求められる場合には「フルエディット」を選ぶといいでしょう。

    ライトエディットとフルエディットの比較

    ライトエディットとフルエディットの翻訳例

    例えば利用者が限られる社内向け文書や報告書など、多少不自然さがあっても意味が伝われば十分な場合には「ライトエディット」、契約書や専門的な論文、プレスリリースなど、間違いの許されない公的な文書には「フルエディット」と、文書の使用目的によって「ライトエディット」と「フルエディット」を使い分けることをお勧めします。

    とらんちゃん

    翻訳文の使用目的によって「ライトエディット」と「フルエディット」を使い分けるのがよさそうだね!


    まとめ

    ここまでポストエディットについて説明してきましたが、いかがでしょうか?機械翻訳は速さの面では人間を凌駕する能力を持ちあわせています。しかし、機械翻訳に人手翻訳と同等の品質を求めるのであれば、人間による手助け、つまり、ポストエディットが必要不可欠です。ポストエディットは品質・コスト・スピードのバランスが求められる産業翻訳において、ますます重要視されていくことでしょう。

    ポストエディットについては、以下のページでも詳しく紹介しているので、ぜひ一度ご覧ください。

    翻訳センターは、ポストエディットの国際規格である「ISO 18587」の自己適合宣言もしています。

    ポストエディットに関するご質問があれば、下記の「翻訳センターへ問い合わせる」からお気軽にお問い合わせください。

    ここまでお読みいただきありがとうございました。

    翻訳センター インサイドセールスチーム

    とらんちゃん

    とらんちゃん

    「とらん」だけに「トランスレーション(翻訳)」が得意で、世界中の友達と交流している。 ポケットに入っているのは単語帳で、頭のアンテナでキャッチした情報を書き込んでいる。

    • 生年月日1986年4月1日(トラ年・翻訳センター創業と同じ)
    • モットー何でもトライ!
    • 意気込み翻訳関連のお役立ち情報をお届けするよ。

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