はじめての英語プレゼンテーション | 基本を学ぼう!「伝える・伝わる」英語プレゼン資料作成の心構え

2025.8.13

  • イベントレポート
はじめての英語プレゼンテーション | 基本を学ぼう!「伝える・伝わる」英語プレゼン資料作成の心構え

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    翻訳センターでは、「お客さまの『言語』に関するお悩みを少しでも解消したい」という考えで、英語コミュニケーションスキルを磨くためのセミナーを定期的に開催しています。

    この記事では、シリーズ第7弾「はじめての 英語プレゼンテーション ~ マインド編 ~」(2025年7月開催)をレポートします。

    英語プレゼンの基本構成から、「伝える・伝わる」効果的な資料作成の心構えについて、セミナーで紹介した内容の一部を抜粋してご案内します。

    とらんちゃん

    効果的なプレゼンテーションって難しいよね!
    とらんも勉強中だよ。みんなで一緒にスキルアップできたらいいな!

    セミナー情報

    慣れない英語でのプレゼンテーション、みなさんそれぞれに不安を抱えているのではないでしょうか?

     

    「伝えたいことがうまく伝わるだろうか・・・」

    「スライドの構成はもっと工夫できないか・・・」

    「話す内容がすっきりまとまらない・・・」

    「英語でのプレゼンに自信を持ちたいけど何から手を付けたらいいか・・・」

     

    ただ、日々の業務で忙しい中、「英語プレゼン」について学ぶ時間は限られていますよね。そんな忙しい皆さまのお役に立つべく、動画配信セミナーをオンデマンド形式で開催しました。大変人気の高いコミュニケーションセミナーシリーズの最新作です。

     

    今回の目的は、「分かりやすい資料を作るための考え方を身につけること」です。

     

    講師は木村 達也先生とイーバ メズリス先生です。木村先生は長年、ビジネス英語の分野で活躍されています。英語プレゼンの資料作成に関する心構えについて、今回も熱意あふれる講義をしていただきました。

    日本人のプレゼンテーションってどう見える?

    セミナー冒頭で、木村先生とイーバ先生は日本人のプレゼンテーションについて意見交換をされました。その中でイーバ先生から興味深いコメントがありました。

     

    ・イーバ先生のコメント

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    “While detailed explanations are positive, there is a tendency to try to cover all the details in a short amount of time. There’s often a lot of information, so the volume of text can become heavy. Also, the text is sometimes very small, making it difficult to read and grasp the main ideas.

    In Japanese companies, due to the need for coordination and consideration between departments, explanations tend to focus on covering various items at once, making it difficult to identify the key points as well.”

    「詳しく説明しようとすることは好ましいのですが、詳細すべてを短時間に詰め込もうとする傾向があります。より多くの情報を伝えようとテキストの量が多くなり、テキストサイズも非常に小さい場合があります。このようなプレゼンテーションでは、スライドが読みづらく、主旨もつかみにくくなります。

    部門間の調整や配慮が重視される日本の企業文化により、日本人のプレゼンは多くの事項を一度にカバーすることに注力しがちです。こういった背景も、重要なポイントを把握しにくくしている一因といえます。」

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    日本企業においては社内の調和を重視し、部門間の調整や配慮が求められる局面では、資料に盛り込む情報が多くるケースもあるようです。

    イーバ先生は日本で長年暮らした経験から、日本人のプレゼンテーションを見る機会が多くあり、日本のビジネスパーソン向けの英語プレゼン研修も実施されてきました。そういった経験から、これから英語プレゼンスキルの向上を目指す参加者のみなさんへ、率直でリアルな感想を話してくれました。

    日本的なプレゼンテーション VS 英語のプレゼンテーション

    みなさんは日本的なプレゼンテーションと英語のプレゼンテーションの違いについて、意識したことはありますか?

    下記は、セミナーの資料から「こんな傾向がある」ということをお伝えしたスライドです。

    日本的なプレゼンテーションVS英語のプレゼンテーション


    「言われてみたら心当たりがある・・・」という方もいるのではないでしょうか。

    どちらにも良い点はありますので、プレゼンテーションの目的に応じて上手く使い分けることが重要ですが、英語の場合は伝えたいことを明確にし、わかりやすくポイントを絞るような資料構成が意識されるようです。

    また、「資料はあくまでもプレゼンテーションのサポート資料であって、台本ではない」という点も印象深い内容でした。プレゼン資料を説明することに偏っていないか、振り返ってみるいい機会となれば幸いです。

     

    次の章では、セミナーで紹介した「ストーリーを伝えるフォーマット」の中から、英語プレゼンのためのSCRについて紹介します。

    「伝える・伝わる」プレゼンテーション手法

    「伝える・伝わる」プレゼンテーション手法

    ストーリーを伝えるフォーマット「SCR」

    SCRとは、Situation(状況)、Complication(問題)、Resolution(解決策)の順に展開するビジネスプレゼンテーションの構成要素です。

     

    3つの構成要素

    1. Situation(状況):プレゼンテーションのテーマや背景、状況を説明する
    2. Complication(問題):状況から生じる課題や問題点を提示する
    3. Resolution(解決策):問題に対する解決策や提案、具体的な行動を提示する

     

    「状況」を提示し、「問題点」を明らかにし、「解決策」を示すことで、理解を深め行動を促すことを目的としています。

    とらんちゃん

    例として、SCRのポイントを意識して整理した構成を
    英語と日本語で紹介するね!


    SCR手法を使った社内提案の例

    “Proposal to Introduce a Task Management Tool”

     

    • Situation:
      We currently manage tasks using Excel and email.
      Sharing and checking tasks takes time.

    • Complication:
      Delays and missed tasks happen due to poor sharing.
      Remote teamwork is not smooth.

    • Resolution:
      Use a tool called “Task Flow Manager”.
      Tasks and progress are visible in real time.
      Easy communication within the team.

     

     

    「タスク管理ツールの導入提案」

     

    • Situation(状況):
      現在はExcelやメールでタスクを管理し、タスクの確認や共有に時間がかかっている

    • Complication(問題):
      情報共有が遅く、タスクの抜けや遅れが発生し、リモートでの連携がうまくいかない

    • Resolution(解決策):
      「タスクフローマネージャー」というツールを使うことでタスクの共有と進捗がすぐに見え、チーム内のやり取りも簡単になる

     

    状況や問題が提示されることで聞き手は共通認識を持つことができ、解決策の必要性がより伝わりやすくなっていますね。

     

    参加者の声

    英語スキルの向上を目指して今回も多くの方が参加されました。学習意欲の高い参加者のみなさんからいただいた感想の一部を紹介します。

     

    「『プレゼン資料を読み上げるだけでなく、聞き手とのコミュニケーションを大事にした方が良い』とのコメントが刺さりました」

     

    「有用なセミナーをありがとうございました。今日お伺いした内容は思い当たることばかりでした。同僚にこのセミナーを紹介したいと思います」

     

    「長文になりがちで、相手に訴えるよりも、手元の資料を正確に読んで伝えるほうに注力してしまい、うまくいかない。今日のセミナーで学んだ、伝える・伝わるプレゼンテーションの手法をもとにうまく作成し、プレゼンしたいと思います」

    とらんちゃん

    英語プレゼン資料作成の続編や、発表編のセミナー開催も予定しているらしいよ。
    とらんも楽しみにしているよ!

    セミナー運営の裏側

    今回から「英語プレゼンテーション」をテーマにした新企画がスタートしました!

    これまでのセミナーアンケートでも非常に多くのリクエストをいただいていたテーマで、参加者の皆さまの声から実現した企画です。

     

    記念すべき新シリーズの初回は、「資料作成の基本」にフォーカスし、短時間で効率よく学んでいただけるようポイントを絞ってご紹介しました。

    また、セミナー内で紹介する例文もアンケート回答をもとに工夫しています。「英語プレゼンを行う場面」についてお伺いしたところ、「海外本社やグループ会社向け」という回答が多かったため、実際の業務で使われるシチュエーションを想定し「社内でのツール導入提案」など、リアルな場面をベースに構成しました。

     

    「伝える・伝わるプレゼン」の基本は、英語でも日本語でも共通です。

    今回ご紹介した内容は、英語だけでなく、日本語でもプレゼンテーションにも応用できるヒントが詰まっています。ぜひ日々の業務でも活用していただけたら嬉しいです!

     

    今後のセミナーでは、より詳しい資料作成の例や、英語プレゼンでの効果的な話し方など、さらに実践的な内容を予定しています。本シリーズを通じて、参加された皆さまが「もう英語でのプレゼンテーションも怖くない!」と感じていただけるよう、運営チーム一同、引き続き実務に役立つ情報を丁寧にお届けします。ぜひお楽しみに!

     

    まとめ

    いかがでしたか。英語プレゼンの基本構成を基に、資料作成の心構えを紹介しました。日本語のプレゼンでも言えることですが、まず「分かりやすい資料作成の基本」を押さえて、「伝わる」資料を作りましょう。

     

    なお、他にも英語コミュニケーションに関する記事がありますので、興味がある方はぜひご覧ください。

    今後のセミナー情報

    翻訳センターでは、手軽にサクッとインプットできるコミュニケーションセミナーを定期的に開催しています。英語プレゼンに関するセミナーは、資料作成から発表編までまだまだ続きます。翻訳センターブログでも追っていきますので、次回もどうぞお楽しみに。

     

    下記の「セミナー情報ページ」では、公開中のセミナーや新着情報をアップデートしています。また、過去に開催したセミナーのアーカイブ配信もありますので、ぜひご確認ください。

    ここまでお読みいただきありがとうございました。

    翻訳センター ブログチーム

    とらんちゃん

    とらんちゃん

    「とらん」だけに「トランスレーション(翻訳)」が得意で、世界中の友達と交流している。 ポケットに入っているのは単語帳で、頭のアンテナでキャッチした情報を書き込んでいる。

    • 生年月日1986年4月1日(トラ年・翻訳センター創業と同じ)
    • モットー何でもトライ!
    • 意気込み翻訳関連のお役立ち情報をお届けするよ。

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